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街中で見かける「わ」ナンバーの車。その中にはレンタカーだけでなく、わナンバー 代車として使われている車も多い。では、なぜ代車にわナンバーが付いているのか、どのような仕組みで運用されているのか疑問に思ったことはないだろうか。
そもそも代車には、レンタカー会社が提供する車両と、ディーラー車(工場代車)の2種類がある。ディーラーが無償で貸し出す代車は一般的なナンバープレートだが、レンタカー会社が提供する代車は、法律上わナンバーの取得方法に基づき登録されている。そのため、代車としてレンタカーを借りる場合、ほとんどがわナンバーになるのだ。
また、近年ではわナンバーが増えた理由として、ディーラーや修理工場がコスト削減のためにレンタカー会社と提携するケースが増加していることが挙げられる。さらに、高級車ディーラーでも、わナンバー 高級車を代車として手配することがあるため、BMWなどの高級車であってもわナンバーが付いていることがあるのだ。
本記事では、わナンバー 代車と保険の関係や、レンタカー以外の代車の選択肢、わナンバー リースの活用方法など、知っておくべきポイントを詳しく解説する。代車を利用する機会がある人は、ぜひ最後までチェックしてほしい。
わナンバー代車はなぜ使われるのか?仕組みを解説
代車にはレンタカーとディーラー車がある

代車には大きく分けて「レンタカー」と「ディーラー車(工場代車)」の2種類があります。それぞれの特徴を知ることで、どの代車が適しているかを判断しやすくなります。
まず、レンタカーとしての代車は、主に「わ」ナンバーの車両が使われます。レンタカー業者が所有し、ディーラーや修理工場が借りてお客様に提供することが多いです。料金を支払うことで利用でき、保険の適用範囲も広いのが特徴です。また、車種のバリエーションが豊富で、新しい車や高級車が用意されている場合もあります。ただし、有料であることが多いため、費用が発生する点には注意が必要です。
一方で、ディーラー車(工場代車)は、ディーラーや修理工場が自社で所有する車を無料または低コストで貸し出すものです。ナンバープレートは通常の自家用車と同じで、レンタカーのように「わ」ナンバーが付いているわけではありません。この代車は基本的にメンテナンスや修理のために短期間貸し出されることが多く、長期間の利用には向いていません。また、古い車種が使われることも多いため、車両の状態や装備にこだわりたい方には不向きかもしれません。
どちらの代車を利用できるかは、修理を依頼するディーラーや工場の方針や、保険の契約内容によっても異なります。事前にどの種類の代車が用意されているかを確認しておくと、スムーズに対応できるでしょう。
わナンバーの取得方法とその条件とは?

「わ」ナンバーは、レンタカーやカーシェアリングの車両に付与されるナンバープレートです。このナンバーを取得するためには、一般の車両登録とは異なる手続きが必要です。
まず、わナンバーを取得するためには、「自家用自動車有償貸渡業(レンタカー業)」の許可を取得しなければなりません。これは、事業者が車を貸し出す際に国の許可を受けるための制度であり、個人が単独で「わ」ナンバーを取得することはできません。申請には、事業計画書や保険契約の証明書、営業所の所在地などを示す書類が必要となります。
次に、許可を取得した後、運輸支局で車両を「貸渡用」として登録する必要があります。この際、通常のナンバープレートではなく、ひらがなの部分が「わ」となったナンバーが発行されます。なお、地域によっては「わ」のナンバーが枯渇した場合、「れ」ナンバーが使われることもあります。
さらに、わナンバーの車両は、一定の基準を満たす必要があります。たとえば、レンタカーとして貸し出す以上、定期的な点検や整備が求められ、安全性が確保されていなければなりません。また、レンタカー業を営む事業者は、万が一の事故に備えた保険に加入することも義務付けられています。
BMWなど高級車の代車にもわナンバーはある?

BMWなどの高級車の代車にも、わナンバーが付いていることがあります。これは、ディーラーや修理工場がレンタカー会社と契約し、代車としてレンタカーを手配するケースがあるためです。特に、事故修理や長期間のメンテナンス時には、レンタカーの高級車が用意されることがあります。
一般的に、ディーラーの代車は自社所有の車両が使われるため、通常のナンバープレートが付いています。しかし、レンタカー会社から手配された代車は「わ」ナンバーとなります。これは、法律上「有償で貸し出せる車両」として登録されているためです。特に、BMWやメルセデス・ベンツなどの高級車ディーラーでは、顧客サービスの一環として同等クラスの車両を代車として提供することがあり、わナンバーの高級車を見かけることもあります。
一方で、わナンバーの代車に抵抗を感じる方も少なくありません。高級車に乗ることでステータスを重視する方にとって、わナンバーは「レンタカーである」と周囲に知られてしまうためです。そのため、ディーラーによっては、自社で所有する通常ナンバーの代車を優先して貸し出すこともあります。ただし、代車の在庫状況によってはレンタカー会社の車両が使われるため、希望する車種が用意されるとは限りません。
もし、高級車の代車を利用する際にわナンバーが気になる場合は、事前にディーラーや修理工場へ相談してみるのが良いでしょう。通常ナンバーの代車があるか、特定の車種を希望できるかなど、確認することで希望に合った対応を受けられる可能性があります。
わナンバーが増えた理由と背景を知ろう

近年、わナンバーの車を見かける機会が増えています。その背景には、レンタカー需要の拡大やカーシェアリングの普及、さらにはディーラーや修理工場の代車事情の変化が関係しています。
まず、観光業の発展とともに、レンタカーの需要が増加したことが大きな要因です。特に、訪日外国人旅行者の増加や、地方での移動手段としての需要の高まりにより、レンタカー会社が保有する車両数が急増しました。これに伴い、新たに登録されるわナンバーの車が増え、街中で見かける機会も多くなっています。
また、カーシェアリングの普及もわナンバーの増加に影響を与えています。カーシェアの車両は、不特定多数の利用者が短時間で利用するため、レンタカーと同様に「わ」ナンバーで登録されています。特に都市部では、個人が車を所有するよりもカーシェアを活用する傾向が強まり、その結果、わナンバーの車がより多く走るようになっています。
さらに、ディーラーや修理工場の代車がわナンバーになっているケースも増えています。以前は、ディーラーや工場が自社で代車を所有し、無料で貸し出していました。しかし、維持費や管理コストの削減を目的に、レンタカー会社と提携し、有償で代車を提供するケースが増えたのです。これにより、わナンバーの代車が増え、多くの人が目にする機会が増加しました。
今後も、レンタカーやカーシェアの利用が拡大すれば、わナンバーの車がさらに増える可能性があります。もし、わナンバーに抵抗がある場合は、レンタカー以外の選択肢を検討するのも一つの方法です。
わナンバーの代車と保険の関係を解説

わナンバーの代車を利用する際、保険の適用範囲を理解しておくことは非常に重要です。レンタカーとして提供されるわナンバーの車には、通常、基本的な保険が含まれていますが、補償内容には注意が必要です。
まず、レンタカー会社が提供する保険には、対人・対物賠償、自損事故補償、車両補償などが含まれています。ただし、免責金額が設定されていることが多く、事故を起こした際には自己負担が発生する可能性があります。そのため、わナンバーの代車を借りる際には、任意で加入できる免責補償制度(CDW:Collision Damage Waiver)や、さらに補償を充実させるオプションを確認しておくことが推奨されます。
また、自動車保険に加入している場合、「他車運転特約」が適用されることがあります。この特約があると、代車を運転中に事故を起こした際、自分の保険の補償を利用できる場合があります。ただし、全ての保険がわナンバーの車に適用されるわけではなく、保険会社や契約内容によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
一方で、工場代車(ディーラーや修理工場が無償で貸し出す車)には、わナンバーが付いていないことが多く、その場合は自賠責保険しか加入されていないケースもあります。これに対して、わナンバーの代車はレンタカー扱いとなるため、一定の保険が付帯されている点がメリットといえます。しかし、通常ナンバーの代車と異なり、レンタカー契約のルールに従う必要があり、利用条件や保険の適用範囲が異なることを理解しておくべきです。
万が一のトラブルを避けるためにも、わナンバーの代車を借りる際には、レンタカー会社やディーラーと保険内容をしっかり確認し、必要に応じて追加補償を検討すると安心です。
わナンバー代車を避けたい人向けの選択肢
レンタカー以外の代車はどんな種類がある?

代車にはレンタカー以外にも、ディーラーや整備工場が提供する車両があります。これらは主に「工場代車(サービス代車)」と呼ばれ、レンタカーとは異なる扱いとなります。
まず、ディーラーの代車は、新車販売店やメーカー系の整備工場が顧客向けに無償で貸し出すものです。主に点検や車検の際に提供されることが多く、ディーラーが所有している自社の車両が使われます。この場合、ナンバープレートは通常の自家用車と同じもので、「わ」ナンバーではありません。ディーラーの車種ラインナップによっては、高級車の代車が用意されることもあります。
次に、整備工場や板金工場の代車は、車の修理やメンテナンスを依頼した顧客向けに貸し出されるものです。ディーラーと同様に、無償で提供されることが多いですが、工場によっては維持費の負担を理由に有料とする場合もあります。なお、これらの代車は年式が古かったり、燃費があまり良くない車種が用意されることもあります。
一方で、カーリースの車を代車として利用するケースもあります。これは、法人契約や長期レンタルを前提としたリース会社が代車サービスを提供するものです。基本的にはリース契約者向けですが、契約内容によっては一時的に代車として貸し出されることもあります。リース車は個別契約によって所有・使用の関係が明確に分かれるため、「わ」ナンバーではなく一般の自家用ナンバーが付いています。
このように、レンタカー以外の代車には複数の種類があり、それぞれ提供元や貸し出し条件が異なります。代車を利用する際には、レンタカーと工場代車の違いや、保険の適用範囲をしっかり確認することが大切です。
代車が有料だと違法になるケースとは?

代車を有料で貸し出す場合、法律に違反するケースがあります。これは、道路運送法第80条により「自家用自動車を業として有償で貸し渡すことは禁止されている」ためです。つまり、レンタカー事業の許可を得ていないにもかかわらず、有償で代車を提供する行為は違法となる可能性があります。
例えば、ディーラーや整備工場が「工場代車(サービス代車)」として提供する車は、本来、無償で貸し出されるべきものです。しかし、これを有料で貸し出した場合、法律に抵触する可能性があります。ただし、厳密には完全に無料でなくても、ガソリン代や維持費の一部として「実費負担」として請求するケースはあり、これが直ちに違法になるとは限りません。
一方で、レンタカー事業の許可を取得している場合は、有料での貸し出しが認められます。そのため、ディーラーや整備工場でも、レンタカー登録をしている車両(わナンバー)を有料で貸し出すことは可能です。最近では、代車をレンタカーとして登録し、有料で提供するディーラーや修理工場が増えています。
また、保険適用時の代車提供についても注意が必要です。保険会社が事故対応の一環として代車費用を負担する場合、その代車がレンタカーであることが求められるケースがあります。このため、保険金の請求をする際には、代車の種類や提供元を確認しないと、請求が認められないこともあります。
違法かどうかの判断は、単に有料か無料かだけではなく、提供元が正式な許可を得ているかどうかによります。代車を利用する際は、事前に契約内容を確認し、不明点があれば提供元に問い合わせることが重要です。
わナンバーの代車ではなくリース車を選ぶ方法

わナンバーの代車に抵抗がある場合、リース車を選ぶ方法があります。リース車は通常、一般の自家用ナンバーがついており、わナンバーを避けたい人にとって有効な選択肢となります。
まず、ディーラーや整備工場に相談することが重要です。代車が必要になった際、提供される車がレンタカー(わナンバー)なのか、それともディーラー所有のリース車や工場代車なのかを事前に確認しましょう。ディーラーの中には、自社の試乗車やリース契約車を代車として用意しているケースもあります。特に、新車販売を行っている店舗では、試乗車やデモカーを代車として貸し出すことがあるため、交渉すればわナンバー以外の車を選べる可能性があります。
次に、カーリースを活用する方法もあります。カーリース契約をすれば、長期間わナンバーの車を運転せずに済みます。事故や故障時の代車としてもリース契約の延長や別のリース車を手配できる場合があるため、頻繁に代車を利用する可能性がある人は、リース契約を検討するのも一つの手段です。
また、保険会社の特約を確認することも大切です。車両保険の中には、代車費用をカバーする特約があり、これを利用すればディーラーや整備工場が指定する車以外の代車を選択できる可能性があります。わナンバーではなく、通常のナンバーがついた車を希望する場合は、契約している保険会社に確認してみましょう。
このように、事前にディーラーや整備工場と相談したり、カーリースを活用したりすることで、わナンバーの代車ではなくリース車を選ぶ方法があります。状況に応じて最適な手段を選び、快適なカーライフを送りましょう。
個人所有の車でもわナンバーは取得できる?

個人所有の車でわナンバーを取得することはできません。わナンバーは、レンタカー事業者やカーシェア事業者が貸渡用車両として登録する際に取得できるナンバーであり、一般の個人が申請して取得することは認められていません。
わナンバーは、道路運送車両法に基づいて**「自家用自動車有償貸渡業(レンタカー事業)」**の許可を受けた事業者のみが取得できるものです。そのため、個人であっても、レンタカー事業を開業し、国土交通省の許可を受けた上で車両を貸渡登録すれば、わナンバーを取得することは可能です。ただし、この場合、車両はレンタカーとして利用することが前提となるため、日常的に自家用車として使用する目的では登録できません。
また、カーシェアリング事業者もわナンバーを取得することが可能です。これは、レンタカーと同じく、複数の利用者に貸し出すための車両だからです。個人間カーシェアの場合、貸し出す車両は個人名義のままですが、カーシェアリング事業者が管理する車両はわナンバーが付与されます。
一方で、カーリースの車両はわナンバーにはなりません。カーリースでは、使用者が特定の契約者に限定されるため、通常の自家用車と同じように一般ナンバーが割り当てられます。これは、リース契約者が継続的に同じ車を利用することを前提としているためです。
つまり、わナンバーを取得できるのは、レンタカー事業者やカーシェア事業者に限られ、一般の個人が日常の移動用として所有する車には適用されません。わナンバーの取得を希望する場合は、事業登録を行い、適切な手続きを踏む必要があります。
ディーラーの代車にわナンバーが付く理由とは?

ディーラーで代車を借りた際に「わナンバー」が付いていることがあります。これは、ディーラーがレンタカーとして登録された車を代車として提供しているためです。
まず、わナンバーはレンタカー用のナンバーです。道路運送車両法では、自家用車を有償で貸し出すことは禁止されており、貸し出すためには「レンタカー事業」の許可を受ける必要があります。ディーラーが代車を有料で提供する場合、この法律を遵守するために、わナンバーのレンタカーとして登録する必要があるのです。特に、事故や故障で保険会社が代車費用を負担するケースでは、正式にレンタカーとして登録された車しか利用できないため、ディーラーがわナンバーの車を用意することが一般的です。
一方で、ディーラーが所有する「自社代車」には、通常のナンバープレートが付いていることが多いです。これは、ディーラーが顧客に無償で貸し出す場合、レンタカー登録する必要がないためです。ただし、最近では整備や車検での代車を有料化する流れがあり、その影響でレンタカーとして登録し、わナンバーを取得するケースが増えています。
また、わナンバーの代車を利用することで、ディーラー側の管理がしやすくなるというメリットもあります。レンタカー登録された車両は、利用履歴や走行距離が明確に管理でき、事故や故障時の対応がスムーズになります。そのため、ディーラーによっては、すべての代車をレンタカー登録している場合もあります。
つまり、ディーラーの代車にわナンバーが付いているのは、「有償での貸し出しを合法化するため」「保険適用時に問題が発生しないようにするため」「車両管理を効率化するため」という複数の理由によるものです。もし、わナンバーではない代車を希望する場合は、事前にディーラーへ相談し、通常ナンバーの代車があるか確認するとよいでしょう。